バルセロナで不妊治療(人工授精・体外受精)後の妊娠・出産・子育て記録

スペインのバルセロナで体験した自然妊娠、稽留流産、不妊治療(人工授精・体外受精)、妊娠、出産後の子育てについて語っています。2017年10月に男児を出産(体外受精)。2022年9月に第二子出産(自然妊娠)。

BT28(6w5d) 胎芽・心拍確認

BT28(6w5d)は診察日でした。不正出血がなければこの日が移植後最初の超音波検査となる予定でした。正直、移植から28日もエコーで胎嚢すら確認することなく過ごすなんてかなり残酷な気もするので、不正出血があってエコーで胎嚢確認してもらえたのは、結果的によかったのかもしれません。

さて、6週というと胎芽、ひょっとしたら心拍も確認できる時期です。もしかして...という期待を抱きつつも、万が一のこともあるし...と期待をほどほどに打ち消しながら病院へ向かいました。この日は結構な人で、結果45分ほど待ちました。

名前が呼ばれて、診察台へ。先生がプローブを膣内に挿入すると、画面に写る胎嚢の中に小さな物体が見えました。そう、胎芽です。無事に胎芽の確認ができました。その後先生が装置を何やら操作して、数秒後に「ドックン...ドックン...」と心拍らしき音が聞こえました。

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「先生、これが赤ちゃんの心臓の音ですか?」と声を震わせて聞く私に、「そうだよ!泣け!泣いていいんだよ!」と言われ、ぼろぼろ泣いてしまいました。その時の涙は今まで流した悔し涙ではなく、幸せいっぱいの嬉し涙でした。

最初の妊娠の時も心拍確認はしたのですが、画面上で心臓がピコピコ動いているのを見ただけで、音までは聞いていませんでした。それからすぐ流産したので、人生でお腹の赤ちゃんの心臓の音を聞いたのはこれが初めて。胎芽の状態とはいえ、確かにこの子は私の中で生きている、そう実感できた瞬間でした。

診察台から降りると、「もう産科は決めているかな?」と聞かれ、実はこれが先生の最後の診察ということがわかりました。まさかの不意打ちに心の準備ができていなかったので、「まさか最後だなんて!そんなの悲しいので、来週最後に一回診てもらえませんか?」と懇願。先生は予期せぬ私の懇願に、笑って「バルナが希望すれば、僕が今後も妊婦健診をしてもいいんだよ」と返してくれました。でも、私は不妊治療を始める前から、妊娠したら最初の妊娠でお世話になった自宅から近い産科の先生に診てもらうことに決めていたし、不妊治療で先生の診察に来ている患者さんの気持ちを考えると、妊婦がうろちょろする場所じゃないのは患者だった私が十分に理解しているので、来週の診察をもって、今の病院を卒業することにしました。

素晴らしい先生に出会えて、私は幸せ者です。

 

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