不妊治療中の私の思いをそのまま表現した曲:Try everything
採卵が終わってひと段落ついた頃、Spotifyでランダムに音楽を聞いていたら、ある曲がかかってきました。それは、Shakira(シャキーラ)が歌うディズニー映画「ズートピア」の主題歌、Try everythingです。
その時初めて聞いたのですが、まさに歌詞が、当時私が2回目の人工授精失敗で悔し涙を流していた時、次のステップとして体外受精を決意した時の心境ととても似ているのです。
曲のサビを引用すると、
"I won’t give up, no I won’t give in
Till I reach the end
And then I’ll start again
No I won't leave
I wanna try everything
I wanna try even though I could fail"
私の勝手な意訳ですと...
"最後まであきらめない あきらめてたまるか
到達できたら また一から始めるんだ
逃げてたまるか
なんでもやってみたいんだ
失敗するかもしれないけど、それでも挑戦してみたいんだ"
体外受精を決断した時、まさにこの歌詞のように"失敗するかもしれないけど、それでも挑戦してみたい!"という心境でした。曲とともにその当時の自分を思い出し、自然と涙が溢れました。採卵の結果を知っているからこそ言えることですが、あの時、体外受精を決断してよかった。
「あなたが決断してくれたおかげで、今9つの胚盤胞凍結ができたよ」
去年の私に言ってあげたいです。
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上の記事を書いてから、実際に「ズートピア」を見てみました。とってもとっても素敵な映画でした!早速私のお気に入り映画リストに追加です。いつか生まれる我が子とこの映画を見ながら、「動物の違い(国籍、肌の色の違い)は関係ないんだよ」とか「どんな夢でも、望めば叶えられるのよ」みたいなことを語りながら一緒に見たいなと思いました。
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D20 ドスティネックス服用最終日+ある人が不妊治療していた
今夜、最後のドスティネックスを飲みました。これで生理が来るまで特に病院からの指示はありません。
さて、私は毎週習い事に通っているのですが、その習い事の先生(男性)に去年可愛い息子さんが生まれて、実はその子を授かるまでに人工授精、体外受精を試し、どれも結果が出なくて、子供をあきらめかけた時に息子さんができたという話を今日聞きました。リラックスするとできるっていうけど、本当にあるんですね。
それで、先生から私を含む既婚学生に「子供はほしい?」みたいな質問が自然の流れでやってきて、私はもちろんこういう質問には決まって「いつかは欲しいですねぇ」と当たり障りのない回答をしています。先生には「僕から言えることは、子供は欲しい時にできるものじゃないから、ほしいならなるべく早めに考えておいたほうがいいと思う」と言われたので、心の底では「うんうん、そうなんですよねー私たち夫婦の場合もそうでした」と返したかったし、「だから今不妊治療をしていて、先週採卵日でした。お陰様で9個の凍結胚盤胞ができ、あとは移植を待つのみです」とシェアしたかったです。でも、不妊治療に関しては、うまくいかなかった時のことを考えると、できれば最小限の人のみに知らせておく方がベストだと一昨年の流産の時に痛感しているので、話したくてもぐっと我慢しました。
仮に今年運よく妊娠して安定期に入った時には、先生やクラスメイトに妊娠を報告したいと思います。
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D19 診察後、病院からの連絡
朝のうちに診察を終えて、それからいつも通り出勤。仕事中、5個の受精卵のその後が気になっていました。電話が鳴ったのは夕方頃で、病院からでした。ドキドキ...
「5つの受精卵のうち、2つが胚盤胞まで育ち、本日凍結しました。これで凍結胚盤胞は全部で9つです。」
7つの受精卵がすでに胚盤胞まで育って凍結済みで、そこに2つ追加で喜ぶべきなのですが、5つの受精卵のうち半分以上が育たなかったと知り、ちょっと悲しくなりました。贅沢ですよね、そんなこと言ったら。
さて、気を取り直して...
採卵で採れた18個の卵胞のうち、最終的にその半分の9個の受精卵が胚盤胞まで成長してくれました。9個とも凍結済みで、あとは生理と排卵が無事に来てくれるのを祈るのみ。ひとまず移植日までは不妊治療から解放されるので、一人の時間、そして主人との時間を楽しもうと思います。
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D19 採卵後の診察
今日は、採卵後初めての診察でした。
卵巣の過剰刺激が改善されたかどうか心配でしたが、内診後に先生から「卵巣の張りはあるけれど、心配するほどではない」と言ってもらえて安心しました。最悪、卵巣過剰刺激症候群で入院とかあるそうなので、軽度で済んで良かった。
7個の胚盤胞凍結が完了したことを先生はとても喜んでいて、先生の喜んでいる顔を見て初めて採卵までの治療がうまくいったんだと実感しました。
さて、診察では、ウトロゲスタンはもう使用しなくていいと言われ、ドスティネックスに関しては残り2つの錠剤を夜服用し続けるように言われました。
生理が来たら病院に電話するように指示を受け、生理2日目から服用を開始する薬の処方せんももらいました。どうやら子宮内膜を厚くするためのお薬のようです。
さて、今日あたりに残り5つの受精卵の状態の連絡が来るので、今から楽しみです。
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D18 病院から受精卵の最新情報
受精卵が13個できたという連絡を受けたのは先週の金曜日ですが、その時に言われたのは、
「遅くとも来週の水曜日か木曜日までには、13個の受精卵のその後について連絡します」でした。
それから4日が経過し、連絡まだかなぁと思っていた日の夕方に病院から電話。受精卵がどうなっているか知りたい気持ちはあるけれど、もし育っていなかったら...という不安もあり、恐る恐る電話に出ました。
培養士さんから
「13個の受精卵のうち、1個は育ちませんでしたが、7個の受精卵は5日目の今日、胚盤胞凍結が完了しました。質もとてもいいです。残りの5つは明日様子を見て凍結するので、また連絡します。」
とのことでした。なんとも嬉しい知らせ!
実は、今の病院で人工授精の治療を始めて、それが2回とも失敗に終わり、妊娠しないのは主人の男性不妊(軽度)の他に、私の卵子の質が関係しているんじゃないかと懸念していました。それはなぜかというと、不妊治療の病院を探し始めた頃、最初に行った病院で「あなたの検査結果はすべて異常ないけれど、唯一確かめられないものがあります。それは卵子の質です。こればかりは実際に取り出してみないと確認できません」と言われました。
でも、今回ふりかけ式で育った13個の受精卵のうち、7個も胚盤胞まで成長して無事に凍結。質もいいと言ってもらえて、私の卵子の質に問題ないことがわかりました。
あとは、成長のゆっくりな残り5個の受精卵の連絡を待つのみです。きっと大丈夫!
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D16 卵巣過剰刺激によるお腹の張り+薬の副作用
お腹の張りは、体外受精で自己注射を始めた辺りから気になっていましたが、採卵日翌日からさらに張るようになって、直立で歩くとお腹が引き伸ばされて普段通りに歩くのが難しくなりました。お腹にガスが溜まっているような感覚で、それが本当にガスなのか、それとも卵巣が腫れているだけなのか見分けがつかないので、お腹のマッサージをするのも抵抗がありました。
そして今日(採卵日から3日後)、だいぶ張りが改善されてきて、背筋を伸ばして普通に歩けるようになりました。採卵後に先生から「卵胞が15個以上取れたから、移植は今周期ではなく、来周期に延期しよう」の言葉にちょっとショックを受けていましたが、ネットで検索すると、卵巣過剰刺激のまま移植を受けて現在妊娠しているスペイン人女性たちの悲痛な叫びを掲示板で読んで、移植が今周期じゃなくて本当によかったと先生に心から感謝しました。
さて、採卵日直後からウトロゲスタンとドスティネックスを服用し始めましたが、若干ですが頭痛、吐き気、めまい、眠気といった副作用が出るようになりました。ただ、薬のおかげで卵巣過剰刺激が改善しつつあるので、次の診察までは服用を続けようと思います。
早く13個の受精卵のその後が知りたいですが、あと2、3日は連絡が来ないかなと思います。立派に育っていてくれよ〜卵たち!
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体外受精でかかった治療費の総額
体外受精がひと段落ついたところで、今回かかった治療費の総額をまとめたいと思います。
体外受精費用 5000ユーロ
子宮内膜準備及び凍結胚融解費用 500ユーロ(採卵と同周期に移植とならなかったため)
薬代 1000ユーロ
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合計 6500ユーロ(約79万円)
上記以外にかかる費用として、凍結胚管理費が毎月34ユーロ、口座から引かれます(凍結開始から3ヶ月は無料)。また1回目の移植が失敗に終わった場合、凍結胚を使用しての移植は1回につき1700ユーロです。
スペインでの体外受精は、人工授精同様、日本よりかなり高額になりますが、それでも私たちのような不妊カップルにも、お金を出せば子供を授かるチャンスが回ってくるなら、不妊治療はお金には代え難い価値があると思います。一生に一度のこと、後悔だけはしたくない!と人工授精2回目の失敗後すぐに体外受精へのステップアップを決めましたが、あの時の決断は間違っていなかったと思えます。
体外受精の流れ2
一通り採卵まで終わったので、前回の記事、体外受精の流れ1の続きを書いていきたいと思います。
メノプールとプレゴンで卵胞を育ててある程度熟成してきたら、今度は排卵が起きないようにするお薬、Orgalutran(オルガルトラン)を打っていきます。つまり、自己注射3本打ち。これを4日間(D7〜D10)続けます。注射する時間帯は夜であればいつでもいいので、私は毎日21時に打っていました。
Orgalutran(オルガルトラン) 0,25mg
それを4日間続けた後、翌日(D11)、夜ではなく朝にオルガルトランのみ打ちます。メノプール、プレゴンは終了です。その日の夜は、排卵を強制的に起こさせるオビトレールを自己注射します。時間帯は先生から「20:30から21:00の間に必ず注射」と指示されました。これで全ての自己注射が完了です。
採卵日前日(D12)は、特に薬の投与はありません。採卵日は絶飲絶食になるので、少し食事の時間と寝る時間を遅くして、採卵日当日極端にお腹が空いたり喉が渇いたりしないように心がけました。
そして、迎えた採卵日(D13)。朝8時に病院に到着し、8時半に採卵。採卵時間はおそらく15分から30分ほど。その後主人が精液を提出して、完全に私が目覚めたあたりに朝食が運ばれてきました。それから身支度を整え、支払いを済まし、12時には病院を後にしました。
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